日記・コラム・つぶやき

2008年3月25日 (火)

殿中でござ~る♪ 

その日、ワシは職場で大量の下血をいたしやした。
そりゃもうビックラこくほどの下血でして、便器が真っ赤に染まるほど...

いや~、あせりましたよ。思わず(おりょ? もしかして、ワシこの歳で
ようやく生理が始まってしまったのかしらん?)って考えてしまいましたもん。

まぁ、オナゴとして「第二の人生」をおくるってのも悪くはなかったんすけど、
とりあえず病院に直行した訳ですわ。

(ここからは医師とワシとの会話でふ)

「え~、amasitaさんはお酒はけっこう飲まれる方ですか?」

「はい、飲むときには死ぬほどに...」

「では、おタバコは?」

「中学からずっとピース吸ってまふ...」

「睡眠時間とかは割りと不規則な方ですか?」

「えぇ、力いっぱい不規則でふ...」

「ん~ん、痔の可能性もあるので、ちょっと調べてみますね」

「痔... 痔っすか?」

「はい、じゃ、そこに横になって下さい」

「...」

医師はおもむろにゴム手をはめ、なにやらクリームのようなものを指先に...

(くっそ~ぉ! ホモおやじからも守り通したワシの凹の純潔が
 こんな形で破られてしまうんか... 情けない...)

ワシは悔しさを噛み殺しておりやした。

「あのですね...amasitaさん、そんなに力まれると調べられないので...
 え~っと、それじゃ、「は~ぁ」っと声に出しながらゆ~っくり息を吐いていただけますか?」

「声っすか?」

「そうです。はい、息を吸って~ぇ。はい、ゆっくり吐いて~ぇ」

「は~ぁ~ぁ~ぁ~ アー♪」

説明しよう。 この最後の「アー♪」の部分である。

これはまさにワシの凹に医師の指が挿入された瞬間である。

その瞬間、ワシの声の高さが1オクターブ上がったのである。

ワシのしゃがれた声がその瞬間だけはオペラ歌手に変身したのである。

「はりつめた~ぁ♪」と歌う宮崎アニメの声に変わったのある。

その時、ワシは女性の気持ちが少しだけ理解できたような気がいたしやした...

「ん~ん、amasitaさん、どうやら痔ではないようですね」

「あらっ、そうなの?(って、なんで女口調やねん!)」

「明日もう一度検査してみましょう。今晩から食事は抜いておいて下さい」

「あんの~ それって、もしかして直腸癌の検査っすか?」

「えぇ、そうです。お話をうかがったところ、下血の量から考えてその可能性もありますから... でも、必要以上にご心配することはないですよ。可能性があるというだけですからね」

「あんの~ 確か若いと癌の場合、進行もはやいんすよね?」

「確かにそうですが、そんなに心配することはないですから」

「あんの~ 直腸癌でも死ぬことはありますよね?」

「まぁ、進行がかなり進んでいる場合は... でも、本当にそんなに
 心配しないで下さい。単なる検査ですから」

告白しよう。 実はワシは「生きる」ことにどうしても
人並みの執着心が持てない精神的に奇形の人間なのである。

(人様に迷惑かけてまで自殺するほどの理由がない)

ただそれだけの理由で日々を生きてきたお馬鹿な奴なのである。

だが、そんなワシではあったのだが、実は少しだけ自分に
期待をしていたことがあった。

それは...

もしも、自分が何らかの理由で余命わずかの癌宣告を受けたとき
もしかすると、自分は慌てふためき(死にたくないよ~!)と
必死になるんじゃないか... こんなワシでも人並みに「生きる」ことに
執着するんじゃないか...

そんな風にワシは自分自身に期待をしていたのである。

ところがだ... そのワシの期待はみごとに打ち砕かれてしまったのである。

いくら待っても(死にたくないよ~!)の声が自分の内側から聞こえて来ないのである。

それどころか不謹慎なことにワシの中にはこらえ切れないほどの
可笑しさがこみ上げて来たのだ...

その日、病院を出るとワシはニタニタしながら家路に向かった。

(ワシ、まだ若いじゃん! ってこたぁ 癌の進行も早いじゃん!
 あいや~ まいたね~ ワシ、死んじゃうかも~♪
 あんだけ大量に下血したってことは、もう手遅れかも~♪
 いや~ん♪ ワシ、マジで死んじゃうかも~♪)

思わずスキップしたくなるような気分で...

あぁ、馬鹿だ... 

ワシって奴は、なんでこんなに馬鹿なんだ...

だが... そんな不謹慎なことをやっているとバチが当たるんすよ。

本当に「もんの凄い」バチが当たるんす。

ってか、当たったんすけど...

その日の病院は患者たちでごった返しておりやした。

奇妙な形に簡素化された診察服に着替えさせられたワシは
若く可愛らしい看護婦さんに誘導され、おかしな診察台に
乗せられた訳でふ...

「amasitaさん、昨夜からお食事はとっていらっしゃらない
 ですよね?」

医師が尋ねました。

「へい、言われた通り食事も酒も飲んでおりやせん!」

 (本当はタバコは普通に吸ってたんすけど...)

「はい、それじゃ、これから少しバリウムを注入しますね。
 お腹が張って多少辛いかも知れませんが、少しだけ
 我慢してくださいね」

「注入? あんの~、飲むんじゃなくて注入っすか?」

「そうですね。はい、そこに横になってくださいね~」

(あぁ、そういうことね... ワシの凹は昨日に続いて
 今日もアンタに奪われてしまう訳ね... って、オイ!
 そんなぶっといのを入れるんかい!)

医師の手に握られていたのは(アンタ、そりゃ水鉄砲
やろがいっ!)と、思わずツッコミを入れたくなるよ
うな巨大な注射器...

ワシは思わず目をそむけてしまいやした...

「大丈夫ですか?」

若い看護婦が心配そうな声で尋ねます。

「あっ、大丈夫っす...」

(大丈夫な訳ないじゃろがい!若いオナゴの前で
 凹に水鉄砲ぶち込まれるってのに... アー♪)

* この「アー♪」の説明省略...

「ちょっと我慢して下さいね~」

「へっ、へい... ウゴッ!」

(なんか入って来たで~ぇ!うわぁ~!腹が...
 ワシの腹が... 膨らんでる... すんげ~ぇ!)

「辛いかも知れませんけど、頑張って!」

別の看護婦がワシの肩をつかみながら言いました。

(辛いかも? かも? かもじゃネーっつの!
 こりゃ、マジで辛いってばよ!)

貴方がショッピングの途中で強烈な「下痢」に襲われた
としよう。当然、貴方はトイレを探す。

だが、貴方の近くにはトイレが見当たらない。

2階のフロアーも、くまなく探したがトイレは無い...

3階... 4階... あぁ、もう限界だ...

5階... ダメだ! 出る! 出ちゃう!

6階... あっ! あった! トイレがあった!

貴方は必死でトイレに駆け込み便座に座る。
だが、そこでもしもこう言われたらどうだろう...

「は~い、我慢してね~ぇ!」

そのときのワシの状況は、まさにそんな感じ
だったのである。

「先生っ... ヤバイっす... マジで... ヤバイっす!」

「うんうん、わかりますよ~ でも、ここでもう少し
 頑張って下さいね~ もうちょっとで注入が
 終わりますからね~」

「アゲブッ!グギョゲッ!ギギャゴッ!グゴガッォッ!」

 (もはや意味不明な言葉しか発せられないワシ...)

ワシの腹は臨月を迎えた妊婦のようにパンパンに
膨れ上がり、今にもはちきれそうでふ...

「頑張って下さい」

若い看護婦が耳元で囁きます。

「もう少しですからね」

もう一人の看護婦が肩をつかみながら声をかけます。

(もう、ダメ~! もう、限界でふ! 産まれる~ぅ!
  産まれちゃう~ぅ!! 出ちゃうってばよ~ぉ!!!)

「は~い、よく頑張りましたね。注入終わりましたよ~」

(鬼っ! 悪魔っ! サディストっ! テメーは人間じゃねぇ!)

ワシは医師のその冷静な声に激怒しておりやした。

「はい。じゃ、これから検査始めますね~ぇ。 
 台が動きま~す。しっかりつかまってて下さ~い」

(へ? これから? 動く? 動くってなによ? わ~ぁぁぁ!)

台が... ワシを乗せた台が... まるでロデオマシーンのように
あっちゃこっちゃに無茶苦茶に動き始めました。

(し... 死ぬ... 殺される...)

ワシの身体を羽交い絞めにしながら耳元で看護婦たちが
何か言っています...

だが、もはやその声はワシには届きまへん...

意識が... 意識が薄れて行きやした...

殺人ロデオマシーンによる悶絶サドマゾショーがどのくらい

続いていたのか、ワシには分かりません。

ただ、覚えているのは妊婦状態のワシがほとんど逆さ吊りの

ようになりながら (これは夢だ...悪い夢だ...)と

自分自身に言い聞かせていたということくらいでふ。

「は~い、よく頑張りましたね。これで終了しましたよ~。
 amasitaさん、大丈夫ですか?」

「は...い、なんとか...」

「それじゃ、これから看護婦に従ってトイレまで行って
 お腹のものをすっかり出して下さい」

「は...い...」

ワシは看護婦に支えられロデオマシーンから降りました。

そして、必死で診察室の中を見渡しました。

そうでふ、トイレを探したのでふ。

今にも噴出しそうな腹の中の「モノ」を一秒でも早く

出してしまいたかったからでふ... ところが...

無い... トイレが... 無い!

考えてみれば、確かにここは診察室でふ。

診察室にトイレなんぞはない訳で...

「それじゃ、私がトイレまでご一緒しますね」

ワシのとなりで若い看護婦が言いました。

「だっ... 大丈夫... 一人で行けるっす」

「あの... でも... これが...」

「へっ?」

見ると彼女の手には長い「管」が握られておりました。

そして、その管を目で追っていくと...

それはつながっておったのでふ... そう、ワシの凹と...

「あっ、そういうことね... 」

「えぇ... トイレで私が抜きますから」

「抜く... そですか... すんまへん...」

ワシは仕方なく若い看護婦と共に診察室を出ることに...

ところが... 歩けないんす... 

少しでも凹の力を抜くと「ドバ~ッ!」っとなりそうで...

ワシは必死で凹に力を込め、小刻みに足を動かしました。

その姿はまるで水族館の人気者、あの「ペンギンさん」の

ようでした...

( くっそ~! 情けね~ぇ!!)

ワシはペンギン歩きで脂汗をかきながらドアに向かいました。

しかし... 試練はここから始まったのでありまふ...

ここの病院のトイレはあろうことか1階フロアーの隅っこに

あったのでふ...

フロアーは診察待ちの人々であふれております。

ワシはその人々の面前を「ペンギンさん」のまま

通過せねばならん訳で...

しかも、ここで触れておかねばならないことは、

そのときワシが着せられていた診察服の形状なのでありやす。

前から見れは一見なんの変哲も無い普通の診察服でふ。

ところがその後ろはなんとも大胆にカットされている訳で...

そうでふ、お尻の部分がまるっと見えるように...

(これじゃまるで「裸エプロン」じゃねーかよ!)

ワシはやり場の無い怒りを抱きつつ、それでいて一瞬たりとも

凹の力を緩めることなく、ひたすら前へ前へと向かったのであります。

ドアを開けた瞬間、人々の喧騒がワシの耳に飛び込んで来ました。

しかし、ワシにそれを恥ずかしがっている余裕などありまへん。

思い切ってワシはフロアーに足を踏み入れました。

「ママー、ねぇ、ママー、あの人な~に?」

「シッ! 黙ってなさい。マー君!」

(そうだ、マー君。黙っていなさい...)

「だってママ、あの人 変な歩き方してるよー」

「いいから黙ってなさい!」

(マー君、それ以上なにも言うな...)

「あれ~? あの人、お尻...うぐっ!)

母親は慌ててわが子の口を塞いだのであります。

いつの間にか喧騒が止んでおりやした...

人々は皆、ペンギンから同じように顔を背け、

それでいてしっかりと視界の片隅でペンギンを

凝視しつつ、それが通過するのを待っておりました。

通路の人々は一斉に道を開け、それはまるで殿様が

腰元を従えてゆっくりと松の廊下を歩いているよう

でした...

( 殿中でござる~ぅ! 殿中でござる~ぅ!

  皆の者、控えおろ~ぉ!)

ケツを丸出しにし、凹からシッポをはやした

「殿様ペンギン」は、ゆっくりと...

いや、正確にはピコピコと、通路を歩いて

渡ったのでありました...

(その後、トイレにおいて起こった出来事は

あまりにもグロイゆえ、ここではカットいたしやす...)

えっ? 検査の結果ですか?

それが... なんのこた~ない、結局は不摂生な

生活と日常のストレスによる下血だったんす。

それからというもの、ワシはこれまでの自堕落な

生活と過度の飲酒喫煙をきっぱりと捨て、

規則正しく健康的に暮らすように...

なるわっきゃないですわな...

翌日にはいつものグータラ泥酔生活に

戻っておったそうな...

やれやれ... メデタシ・メデタシ... (-。-;)

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2008年2月26日 (火)

「最終兵器」ユウジ その2 (-。 -; )

A029ani

その後も私のユウジに対する特訓は続き、その特訓の効果が徐々にあがっていたある日のこと
彼からバイト先に意外な電話が入ったのであります。
「ねぇ、明日はバイト休みでしょう?俺の部屋で一緒に飲もうよ。ふふふ…」
何やら嬉しそうに話す彼に私は一抹の不安を抱いたのでふ。
「いいけど…お前、何かいやらしいこと考えてんじゃない?」
「違うよ!俺もかなり酒に強くなったしさ…それに…ちょっと会わせたい人もいるし…」
「なに?!まさかお前、彼女とか出来たんか?」
「ふふふ…まぁね。今度の彼女けっこう可愛いんだ」
「なるほどね。そう言うことか…」
どうやら彼は私と彼女に自分が酒に強くなったことを自慢したかったらしいのでふ。

そして、私は翌日、彼の部屋へと向かったのでふ。
バイト先の店から勝手にいただいた高級シャンパンと安物のジンを祝杯用に持参しながら…
「さぁ、入って!彼女紹介するからさ!」
ユウジの今度の彼女は彼の言うように、なかなかの美人で短大の1年生ということでした。
彼女の持参した手料理をつまみながら、私たちは高級シャンパンで乾杯したのでふ。
しかし、普段「ウォッカ」を飲んでいる私のような者にとって、「シャンパン」なんぞという代物は
サイダーかスプライトに毛が生えたようなもんで、酒とは認めることが出来なかったのでふ…
「お前と彼女はまだおこちゃまだから、二人でシャンパンでも飲んでなさい。んでね、悪いけど
私は大人だからちゃんとしたお酒を飲むことにいたしますわ」
 私はそう言って自分用にと持ってきたジンを勝手に飲みだしたのでした。
1時間ほど経過した頃でした。ユウジの彼女はほんのりと頬を赤く染めながら大学のゼミの話なんぞを
楽しげに話しておったと思います。
(ん~ん、この娘なかなか可愛いな…ユウジにはもったいない…)
 私が大きな眸で明るく話す彼女を見ながら不謹慎にもそんなことを考えていた時でした。
「よ~し、俺も「大人の飲み物」を飲むぞ!シャンパンなんかおこちゃまの飲み物だ!
さぁ、俺にもジンをついでくれ!」
すでにシャンパンで酔っぱらっているユウジが突然叫んだのでふ。
「お前、やめておきなさい。彼女の前だからって、そんなに頑張るこたぁないって…」
「そうよ。もうじゅうぶん酔ってるじゃない。それ以上飲んだら…」
「うるへ~ぇ!俺は飲む!飲むったら飲むんだ~ぁ!」
彼は私の手からジンをひったくると、私のマネをしてボトルから直接飲み始めたのでありまふ。
(ごく…ごく… ご… ごっ! )
突然、彼の動きが止まり、静寂が部屋を包み込んだのでありまふ…
そのとき我々が共有した静寂。あの緊迫した沈黙の長さを私はいまだに忘れることが出来まへん。
なんともイヤ~なあの雰囲気…
彼はビンに口をつけたまま、電池切れのロボットのように固まったままです…
「やっ…ヤバイよ。君、ちょっと避難した方がいいかも…」
私が彼女にそう言いかけた時です。 ユウジの手からジンのボトルが滑り落ちました。
「うぅっ…ん~! ん~!」
 彼は両手で口を押さえ苦しそうな声を発したのでふ。
「まっ、待て!そこで吐くな!今、ゴミ箱を持ってくるから、ちょっと我慢していろ!」
 ユウジは(もう、待てない!)といういう表情で必死で首を振りました。
「わかった!わかったから、おとなしくしててくれ!」
 泥酔したユウジがすでに正気を失っていることは、私にも泣きそうな眸で彼を見上げている彼女にも
一目瞭然でした。
そして、イヤイヤをするときの子供のように狂ったように首を振り続ける彼の目が徐々に白目に
なっていったのでありまふ。(オカルトだ… まるでエクソシストだ…)
「君、早く逃げるんだ!早く…あっ!」

ドブブブブブブ~ゥ!

 遅かった… そうです、もう遅かったのでふ…

首を振り続ける彼の口から機関銃のようにゲロが連射されてしまったのでふ。
すでに正気を失っていたユウジは制御不能の殺人マシーンと化していたのでふ…

そして、その最も大きな被害をこうむったのは逃げ遅れた彼女でありました。
ユウジの口から乱射されるシャンパンとジンと胃液で溶けた鶏の唐揚をふんだんに含んだ
酸っぱい臭いのする液体を彼女は全身で受け止めてしまったのでふ…

その後のことを私はこれ以上書くことは出来ません…

これが長い間、彼と私の間で極秘扱いとされていた
   伝説の「機関銃ゲロ事件」の真相なのでありまふ…

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月25日 (月)

最終兵器「ユウジ」その1 (-。 -; )

Jyunnjisann 昔、ワシの友人に「ユウジ」というまったく酒の飲めない奴がおりやした。

ユウジの夢は「女の前でかっこよくオンザロックを飲むこと」という本当にクダラナイものでありやした。

んで、結局はワシのとこに泣きついて来た訳です。

ある晩、ワシを自分のアパートに呼びつけると、奴はワシにこう言ったのでありやす。
(以下は奴とワシの会話だす。)

「どうしてもダメなんだ…俺、少しでも飲むとすぐに気持ち悪くなって吐いちまう。なぁ、お前しか頼める奴いないんだ。俺を酒の強い男にしてくれ!」

「お前なぁ、それって体質なんだからあきらめろって…」

「イヤだ!お前だって最初からそんなに強かった訳じゃねぇだろう。なぁ、秘訣はなんだ?強くなる秘訣ってなんかあんだろうよ!」

「ん~ん、秘訣ねぇ… 無いな。まぁ、あえて言うなら、命がけで飲みまくることくらいかな…人間、死ぬ気になりゃなんだって出来るさ」

(ワシは適当にごまかしてとっとと帰ろうと考えておりやした…)

「命がけで飲む…死ぬ気になればなんでも出来る…か…なるほどな…そうだよな…お前のいう通りだ。おし、やるぞ!俺はやる!必ずやる!だから今晩は俺に付き合ってくれ!頼む!」

土下座までされてワシは仕方なくしぶしぶ付き合うことに…

数分後、ユウジはスーパーの袋を下げて帰って来るなり「おし、始めるぞ…」と気合いを入れて袋の中の物を猛烈な勢いで食い始めたのでありやす。 レーズンバター・フライドチキン・ポテトチップ…

「なにやってんのお前?」

「胃に油分で膜を作るとアルコールの吸収が遅くなるんだ。モグモグ」

すべてを一人で食べ尽くすと、奴はおもむろに2本の瓶をワシの前に取りだしやした。 

赤玉ハニーワインとウォッカを…

「俺、甘い酒なら飲めそうだからこっち。お前はウォッカね」

いや~な予感がしたんでふ… と~ってもイヤ~な予感が…

そして、1時間後、その予感はみごとに的中することに…

いや、予想をはるかに超えた惨劇にその夜、ワシは遭遇することになった訳で… 


勢い込んでいた割に奴は超ビビリまくっており、いざ飲み始めるだんになって彼が用意したのは、「おちょこ」と「コップ」でありやした。

もちろん自分用が「おちょこ」の方でふ…

「お前なぁ… ワイン飲むのにこれはねぇだろうが…まぁ、いっか…」

ワシはあきれながらも、とりあえず飲み始めることにした訳でふ。

油膜作戦が功を奏したのか甘いワインがヨカッタのか、いつもならビールをちょびっとなめただけで死にそうな顔をする奴が、おちょこ2杯を続けざまに飲み干しやした。

「お~っ、スゲェじゃん。人間やれば出来るもんだね~ぇ…」

「心頭滅却すれば火もまた涼し!」

「なに訳の分かんねぇこと言ってんだか…」

「窮鼠猫を噛む!追いつめられた人間には恐いもの無し!」

「誰もお前を追いつめてねぇし…」

ワシがウォッカをボトル半分ほど空ける頃には、さすがに奴もペースダウンし、おちょこ1杯飲み干すごとに「油膜…油膜…」と呪文のようにつぶやきながら牛乳でそれを流し込んでおりやした。

気づくべきでした… その時点で奴を制止しとくべきだったんでふ…

(ん?なんだか急に静かになったな…)と、ワシが顔を上げると…

そこには世にも恐ろしい生き物がおりやした。

右手に「牛乳パック」、左手に「おちょこ」を固く握りしめ、口を大きく開け、白目をむいたまま完全に「フリーズドライ」してしまった「恐怖の大王」が…

(こっ、こえ~ぇ!)

ワシは恐怖のあまり一瞬にして自分の中のアルコールが消滅していくのが分かりやした。

(まさか死んでんとちゃうの? や~よ、そんなん!)

ワシは恐る恐る恐怖の大王の側に近づいて行きました。

どうやら呼吸はしているようでふ。

(よかった~ぁ… こんなんで死なれたらかなわんぜ…)

ワシはなんとか奴をベッドまで運び、横にならせやした。

5分ほど様子をみていたのですが、奴の状態にこれといった変化は見受けられなかったので、ワシはそっとバックレルことにしたのでふ。

帰り支度を整えて、ワシが部屋を出ようとしたまさにその時でした。

「うごっ… ウゴッ… 」

背後から奇妙な音が… 

振り向いた時、今度はワシの方が固まってしまいやした。

 「エイリアン」でふ! 今度は「エイリアン」がいたのでふ!

ベッドに横たわるユウジのお腹が「ウゴッ!」の音と共に異常なまでに膨張と収縮を繰り返しており、それはまさに映画の「エイリアン」で見た腹を突き破ってエイリアンが誕生するシーンそのものだったのであります。

(こっ、こわ~ぁ!マジで恐過ぎるっす!えっ?えっ?え~っ?なっ、なに?一体何が生まれるの~ぉ!?)

「んば~ぁ!!!!!」

あなたは恐らく見たことがあるでしょう。

泥酔した人が地面に向かって「滝」のように嘔吐している光景を…

だが、あなたは見たことがあるだろうか。

人間の口から真上に立ち上る「華厳の滝」を…

いや、それは「華厳の滝」なんぞではない。あれは…あれは…

そう、例えるなら「ナイアガラ」… 

何処かの国の天然パーマのメガネ豚が打ち上げた「テポドン」の様に、一直線に天へと伸びる「ナイアガラの滝」でふ!

そして、この地球には「引力」というものがあるのでふ。

「ニュートンのリンゴ」でふ。

そうでふ… 打ち上げられたものは、「落ちて」くるのでふ… 

「んば~ぁ!!!!」の爆音と共に打ち上げられた「ナイアガラ」は
信じられないことにアパートの天井で炸裂するとベッドに横たわる
白目をむいた恐怖の大王めがけて降り注いだのでありやす。

そしてワシは、「レーズンバター」と「フライドチキン」と「ポテトチップス」と「牛乳」と「赤玉ハニーワイン」と「胃酸」の混じった素敵なニ・ホ・ヒを全身に身にまとった「恐怖の大王」にそっと両手を合わせ、その部屋を無言で出て行ったのでありやした。

 めでたし・めでたし…

| | コメント (0) | トラックバック (0)

最高の女性 (* ̄o ̄)σ

030_pastel_love

(確かに美人だけど、ワシは良家のお嬢さんって苦手だなぁ…
お前もきっと苦労すんだろうな… やれやれ、ご愁傷様でふ…)

私の友人が彼女と結婚すると聞いたとき、正直、私はそう思っておりました。

彼女は頭脳明晰で物腰の柔らかい、実に落ち着いた女性で、
長身でスリム、長いストレートの髪をなびかせて歩くと
必ず誰かが振り向く…といった、まるでJJモデルみたいな人だったんす。

ある晩、その彼女を連れて友人が私の家を訪れました。
んで、3人で酒を飲んだ訳なんですが、このお嬢さん、意外にも酒豪。
私と同じペースでウォッカをガンガン飲みまくるんす。
(おいおい、なかなかやるじゃん…)私は心底感心しておりやした。
そのうちに友人が先にダウン。
私とお嬢さんは酔いも手伝って思いのほか話がはずみ、
爆睡する友人を無視して良い気分で飲みまくっておったのです。

(ん~ん、第一印象と違って、このお嬢さん話しやすくていい感じの人だなぁ…)

私がそんなことを感じ始めているときでした…

「amasitaさん、私、酔ってしまいました。今夜は最高に気分がいいです。ちょっとジーンズが窮屈なので脱がさせていただきます」

突然、お嬢さんがそんな突拍子もないことを言い放ったのであります。

「あっ、いや… それはマズイと思うんすけど…」

慌てて私が制すると、

「私、お部屋ではいつも下着も脱いでます。だから大丈夫。
気になさらないで下さい。あはははっ♪」

(「あはははっ♪」って、アンタ、いくらなんでもそりゃ気にするでしょう!)

しかし、戸惑う私をよそに、お嬢さんはTシャツと下着だけの姿になり
気持ちよさそうにあぐらをかくと

「amasitaさんもどうぞ脱いでお楽になって。あはははっ♪」

っと、屈託なく笑って下さったりして…

さすが良家のお嬢様、やることが大胆です。

えっ? 私ですか? 私は小心者の貧民の生まれです。
脱げる訳がありまへん…

向かい合わせの位置から席をずらし、決して視線を彼女の顔から
下げることなく、その後も頑張りましたよ。

(確かに一瞬だけ目の保養はさせていただきましたが…)

あれ? 今回ここで書こうと思っていたのは、こんなことではない!

話がどうにも本題に入れないな… 

まぁ、とにかく、そんな状況の中、このお嬢様から聞かされた話が
実に面白かった訳で…

なんとも不思議なもんです。

普通、大して自分のタイプじゃない女性だったとしても、
自分の目の前で女性が下着姿になったなら「オス」としては欲情するもんじゃないですか。

それがですね、その晩の私の「暴れん坊くん」は自分のタイプの美人の下着姿を見ても、
意外なことに「生真面目くん」のままなんです。

自分でも(おりょ?我が息子よ。今夜はどうしたん?)と声をかけたく
なるくらいにおとなしいんですわ。

んで、しばらく考えて分かったのは、どうやら私の「暴れん坊くん」は
目の前の対象を「メス」としてではなく、デッサンのときのモデルと
同等にとらえてしまったんですな。

今思うと、お嬢様があまりに整った体型をしていたせいじゃないかと
おもうのですが、マネキン人形を目の前に置いているような気がして
「欲情」のスイッチが入らないんですわ。

んで、(前をおっ立てたまま話をするくらいなら、このままの方が楽でいいや…)と、
自分なりに納得して、その時は酔いに任せてくだらない会話をパンツ姿のお嬢様と続けておりました。

お嬢様はこれまであまり私のような貧民の人種と接したことが
なかったらしく、私の話すドジ話や馬鹿話を身をよじらせて笑いながら
たいそう喜んで聞いて下さっておりました。

二人の前に置かれたニコライ・ウォッカがそろそろ空になろうと
していた時です。

彼女がこんな話をし始めたのです。

「amasitaさんって本当に楽しい方ね。私、こんなに笑ったことなんて
今までにないんじゃないかしら。でもね、私だってけっこうドジなんです。聞いてくださる?」

「いいっすよ~ぉ、なんでも話しちゃって下さい。酔っぱらい同士、
今夜は無礼講で行きましょうや。でも、半端なことじゃ驚きませんよ~ぉ!」

「これね、今まで恥ずかしくて誰にもお話ししたことがないの。
でも、自分でもあまりにおかしくって、思い出すたびに笑って
しまうのよ。よ~し、話しちゃおう!」

「そうだ!話しちゃえ~ぇ!(ほとんど完璧に酔っぱらい状態)」

「大学の時のことなの。私、トイレに行ってもほとんど学校では大きい方をしたことがないの。
普段は絶対に家に帰るまでは我慢しちゃうのね。でも、その時はどうしても我慢が出来なくて
講義を抜け出してトイレに駆け込んだのよ。なんとか間に合ったんですけど、用をたして
ふと見ると備え付けのトイレットペーパーがほとんどなかったの。
慌てて来たから、自分のポーチも教室に置いてきたし…
それで、どうしたと思います?」

「わかった。パンツをずらしたまま隣の個室に移動した!」

「そうなの!それをやったの!でも、ツイてない時って本当に
ツイてないのね。隣りもやっぱりペーパーがきれてたのよ。」

「あらあら、それで?」

「うん、仕方がないから、また最初の個室に戻ったんです。
そっちの方にはペーパーの芯に一巻き分くらいの紙が残っていたから…
でも、そんな量じゃ全然足りないじゃないですか。」

「んだね~ぇ。それで?それで?(興味津々の酔っぱらい)」

「それで、そのわずかな紙を小さくたたんで頑張ってお尻を拭いたのね… ぷぷぷっ」

「な~んだ。それだけか…」

「違うの!ここからが本題。紙がね…やぶれたの。それで… 指が… ぷぷぷっ」

「えっ? もしかして、突き破った? やっちゃった?」

「そう! それで、指にウンチがついちゃったの!」

「あちゃ~ぁ! やっちゃいましたか!」

「そうなの。やっちゃったの!それで私ったら(うわ~ぁ!きたな~ぃ!)って、
思いっきりウンチのついた指を振ったの。そしたらね。
ペーパーホルダーの金属の部分にその振った指がカチンって当たっちゃったの!
それで(痛~い!)って思って、思わずその指を口に…」

「入れたんすか!」

「入れちゃった~ぁ! あはははっ♪」

私は彼女が大好きになりました。

「最高の女性」だと思いました。


風の噂によると、その後、友人は会社を辞めて彼女のお父上の会社で「次期社長」となる為の
後継者修行をしているとか…

えっ? どうしてその彼との交流をやめたのかって?

だって、友達の奥さんに本気になっちゃマズイでしょう?

私は転職を機にその土地を離れ、新しい住所を彼には
知らせておりませんのよ… おほほっ♪ (-。-)y-

| | コメント (0) | トラックバック (0)

その他のカテゴリー

日記・コラム・つぶやき | 書籍・雑誌